永百輔の ビッグ・バッド・人生訓 #1

『なぁおっさん、学校で習う物事に意味はあるのかい? 俺は虚しくてしょうがないよ。もしあの無益としか思えない時間に何某かの意味があるのなら、俺に教えてくれよ。
 p.s. 毎号楽しみにしてるぜおっさん!  木更津市 沼小路浩二』

 最初にひとつあなたに申し上げますと、私のような人生の先輩を掴まえて「おっさん」などと呼ばうことはこれ大変失礼。先日も孫から「おじいちゃんは犬とおなじによいがするからこないで」などと云われ心にざっくりと傷ついている私にこれはキツい。あの可愛い坊やが、いつしか山脈のようなリーゼント頭で私に大金をせびりにくるのかと思うと、悲しくて悔しくて涙が止まらないのです。そしてあなたも「毎号楽しみに」などと云い乍ら、この老いぼれの出すアドヴァイスを穿った目線で楽しんでおるのでしょう? そして隙あらば大金をせびるのでしょう? 謂われのない暴力を振るうのでしょう? もう沢山だ! 私は何故生まれた? 殴られる為か? こつこつ貯めた財産を吸い尽くされる為か? 死にたい! すべての国民が私の銀行口座の暗証番号を知っているのではないかと夜もおちおち眠れないのです。尚、私は学校というものに行ったことがありませんのでこの質問には答えかねます。             
 百輔