2007-10-11 昼の顔 男は崖に立っていたただひとつ ウレタン製の巨大なサイコロを抱えて 通常 男はそのサイコロを他人に振らせているのだけれど 今日は自分で振ってみたたったひとりで パステルカラーのそのサイコロにはそれぞれ文字が書かれていて 「なさけない話」「初恋の話」「あの夏の恐怖体験」「やっちゃった話」「今日の当たり目」「お前なんか、いなくなってしまえばいい」 男は自分の運命に あちゃぁ と一言呟いてほんの数秒 空を飛んだ ごきげんよう